※この記事はYahoo!ニュースより引用しています。

 たばこ自動販売機への成人識別装置導入を機に、たばこ店の廃業が急増し、近畿では6月の廃業数が前年の2倍以上に達していることが分かった。成人識別カード「taspo(タスポ)」対応自販機の導入が個人商店には大きな負担となるほか、タスポの普及が進まないため自販機を買い替えても売り上げが見込めないことが、廃業の要因になっているようだ。
 たばこ店の開業は財務省による許可制で、今年3月末現在、近畿2府4県のたばこ店は4万6390店あった。
 同省近畿財務局によると、2府4県の廃業店数は4月が238店、5月が191店と前年の約1.4〜1.5倍だったが、タスポが近畿で先行導入された6月は前年(125店)の2倍以上の264店にのぼった。
 6月の廃業店数を府県別にみると、大阪95店(前年同月56店)▽京都37店(同17店)▽兵庫60店(同29店)▽奈良25店(同9店)▽和歌山25店(同8店)▽滋賀22店(同6店)−の順になっており、郊外にある個人商店の廃業が目立っているという。
 日本たばこ協会(東京)によると、昨年末に全国で52万台あった自販機も6月末で43万5000台に減っている。自販機には日本たばこ産業(JT)などメーカーによる無償貸与機と、小売店が自費で設置したオーナー機とがあるが、郊外に多いオーナー機はここ半年で13万台から6万8000台へとほぼ半減した。
 オーナー機にタスポ対応装置を後付けするには数万〜12万円かかり、10年以上前に製造された自販機の場合は後付けができず、買い替えが必要だという。
 6月のタスポ先行導入を機に、約40年にわたって経営してきた店を閉じた奈良市の池田弘さん(82)夫妻は「自販機を改造してもタスポが普及していない現状では、スーパーやコンビニ店に太刀打ちできない」と嘆く。
 同じく6月に廃業した京都府福知山市の本田一郎さん(83)も「一部補助があるとはいえ、自販機の改造は自己負担で、店を続けても採算が合わない」と話している。

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